沿革

設立 1989年(平成元年)8月
設立者 熊平 肇
設立趣旨 当財団は、広くセキュリティ科学技術の振興を通じての社会的貢献をめざし、平成元年8月に設立されました。技術革新を伴った急速な経済規模の拡大は、我が国の経済社会に大きな変化をもたらし、事業活動や日常生活における安全性の確保という点においても、さまざまな問題を引き起こしています。これを経済や社会の安全を脅かす犯罪の発生という観点から見てみますと、コンピュータ、通信機器等の分野で特に顕著にみられるような技術の高度化は大きな利便をもたらしている一方で、高度技術を逆用した巧妙な犯罪を可能にし、企業の活動や平穏な市民生活を脅かすおそれを生じてしまうという状況をもたらしております。このような現状に対処するため、経済や社会を支える高度技術を守るための安全機器の研究開発の必要性はますます高まっており、なかでも長期的視野での技術的研究の 重要性が強く求められています。当財団は上記の状況をふまえ、 安全機器とシステムの研究開発促進を目的として平成元年に設立したものであり、広くセキュリティ科学技術の発展を図り、我が国の諸活動の根幹をなす安全性の確保への貢献をめざしています。
一般財団法人への移行 2010年(平成22年)12月6日
所管を警察庁から東京都に移し、一般財団法人としての活動を開始しました。
シチズンシップ教育事業実施 2012年(平成24年)4月1日
継続事業範囲でのシチズンシップ教育事業実施を東京都より承認されました。

助成事業

目的 経済や社会を支える高度技術を守るための安全機器 の研究開発の必要性が高まる中、広くセキュリティ科学技術の発展を図り、我が国の諸活動の根幹をなす安全性の確保への貢献をめざずため、セキュリティ科学技術に関する調査又は研究を行う個人又は団体に対する助成を行う。

実績

交付年度 助成先 調査・研究課題
1995年 東京都立大学工学部
教授 浅古豊氏
高吸収性樹脂を用いた高含水耐火壁の基礎研究
1995年 慶応義塾大学理工学部
講師 大森浩充氏
適応カオス制御による秘匿通信システムの研究
1995年 静岡大学工学部
教授 水野忠則氏
モーバイルコンピューティング環境におけるセキュリティ方式の研究
1995年 保安電子通信
技術協会
ビデオ画像の鮮明化の研究(第2年次)
1995年 日本犯罪設備
協会
防犯設備の設置(施工)基準の制定に関する基礎研究
1994年 大阪大学工学部
助教授 中野秀男氏
インターネットのセキュリティ
1994年 九州大学工学部
助教授 桜井幸一氏
ネットワークウィルスに関する基礎研究
1994年 東京都立大学工学部
助教授 真鍋健一氏
熱可塑性樹脂複合管の塑性変形を利用した衝撃エネルギー吸収体に関する基礎研究
1994年 名古屋大学理学部
講師 鈴木紀明氏
社会現象(犯罪の発生等)のポテンシャル論的解析
1994年 (財)保安電子通信
技術協会
ビデオ画像の鮮明化の研究
1993年 東北学院大学工学部
助教授 遠藤春男氏
セラミックス等の複合化による耐衝撃性耐熱性構造材料の軽量化に関する研究
1993年 東京大学工学部
教授 新井民夫氏
複数移動ロボットから成る群を用いた警備システムの構築
1993年 慶応義塾大学理工学部
助教授 富田豊氏
画像による個人同定アルゴリズムの開発
1993年 慶応義塾大学理工学部
講師 荻原将文氏
ニューラルネットワークを用いた音情報によるセキュリティシステムの研究
1993年 東京都立大学工学部
教授 浅古豊氏
マイクロカプセルを用いた高含水耐火壁の基礎研究
1993年 山形大学工学部
教授 小林邦勝氏
公開鍵暗号アルゴリズムの開発
1993年 名古屋大学工学部
助教授 大西昇氏
シーン内の人間の抽出ほうに関する研究
1993年 中央大学理工学部
助教授 鈴木 寿氏
半順序関係のもとでの二元完全平衡木の構成法を利用した監視装置の自動カスタマイズの方法論の確立
1992年 東北大学工学部
教授 千葉二郎
侵入者検出用ケーブルレーダーの構成方法の研究
1992年 広島大学工学部
教授 尾崎俊治氏
パスワード管理の安全性評価と対策
1992年 名古屋大学工学部
教授 杉江 昇氏
視聴覚機能をそなえた自律移動ロボットに関する研究
1992年 静岡大学工学部
助教授 中谷広正氏
画像領域構造に基づく対象物の識別に関する研究
1992年 大阪大学工学部
助手 三浦 純氏
ステレオ視覚を備えた警備ロボットの開発
1992年 東北学院大学工学部
教授 佐藤裕久氏
拳銃及び散弾銃に対する耐弾を目標とした軽量複合シールドの開発
1992年 北海道大学工学部
教授 小平紘平氏
赤外線センサー用焦電性セラミックスの合成と性質
1992年 九州大学工学部
教授 香田徹氏
コンピュータネットワークの高信頼化手法としての自己システムに関する研究
1992年 保安電子通信
技術協会
高信頼侵入監視システムの開発
1991年 慶応大学理工学部
講師 神成文彦氏
レーザ施錠のための光-力学変換効果を有する素材の研究
1991年 東京都立大学工学部
助教授 浅古豊氏
耐火壁の火災時の熱的挙動のコンピュータシミュレーションプログラムの開発
1991年 京都大学工学部
助教授 小林正美氏
地下街空間のセキュリティシステムに関する研究
1991年 広島大学工学部
教授 尾崎俊治氏
パスワード管理の安全性評価と対策
1991年 広島大学工学部
助手 寺内睦博氏
人間の動作の自動認識
1991年 保安電子通信
技術協会
防犯テレビシステムにおける画像品質改善のための調査研究
1991年 日本防犯設備
協会
自動車、オートバイの盗難防止技術に関する調査研究
1991年 日本防犯設備
協会
防犯設備の信頼性に関する調査研究
1990年 東北大学工学部
教授 千葉二郎氏
侵入者検出用ケーブルレーダーに関する研究
1990年 慶応大学理工学部
教授 土居範久氏
コンピュータウィルスの実態調査及びオペレーティングシステムのウィルスに対する防護策に関する研究
1990年 東京大学工学部
教授 田中正人氏
高度情報システムのセキュリティテクノロジー
1990年 京都大学工学部
教授 井上紘一氏
防犯システム工学の方法論とその体系化に関する研究
1990年 広島大学工学部
助手 寺内睦博氏
人間の動作の自動認識
1990年 保安電子通信
技術協会
携帯型赤外線感知器の開発のための調査研究
1990年 保安電子通信
技術協会
防犯テレビシステム技術基準策定のための調査研究
1989年 保安電子通信
技術協会
防犯テレビにおける画像品質改善のための調査研究
1989年 保安電子通信
技術協会
携帯型赤外線感知器の開発のための調査研究

研究活動実績

中国地区サイバーセキュリティマネジメント実践研究会(2001年~2008年)

中国地区サイバーセキュリティ実践研究会は、インターネットによるビジネス展開の動きを見て、これからの日本にはITセキュリティ対策が必要であると考え、全国的に民間の研究会を作ろうという中部産業連盟の声かけから始まりました。当財団はその中で中国地区を担当し、研究会を開催することになり、年間4〜5回、2001年より2008年まで、産官学が一体となった実践的な研究会を開催いたしました。


活動実績

2010年9月3日(金)

中国総合通信局より表彰

当財団が中国総合通信局より「安心、安全な電子自治体の実現のために協力するとともに、団体、企業とも連携して 情報セキュリティに関する研究会を主催するなど、地域の情報化への多大な貢献に対する表彰」を受けました。

中国情報通信懇談会より表彰

当財団が中国情報通信懇談会より「中国地域の情報化および情報通信の普及発展への多大な貢献に対する表彰」を受けました。