ご挨拶

クマヒラセキュリティ財団は、教育と学習のイノベーションを通して、安心安全な社会の実現に貢献します。

1991年の設立以来、本財団は、科学技術研究への助成、セキュリティに関する研究会などを通して、安心安全な社会の実現に貢献して参りました。

今、時代は大きな転換期を迎えています。

社会はますますグローバル化し、世界的な規模で経済活動が展開され、環境問題や人口問題、食糧問題、エネルギー問題は日々複雑化しています。日本に目を向ければ、少子高齢化問題、震災復興など、解決しなければならない問題が多くあります。このような時代に、安心安全な社会を実現するために、私たちに何ができるのでしょうか。すべての問題を解決することは、到底不可能です。そこで私たちが目指すのは、問題を解決できる人が一人でも多く生まれる土壌づくりに貢献することです。

教育と学習のイノベーションの第一弾として、オランダの初等教育プログラムであるピースフルスクールプログラムの日本での導入に取り組みます。幼稚園、小学校を中心に、地域社会をも巻き込んで、建設的に議論して意思決定する習慣や、コンフリクト(対立)を子ども自身で解決することを教えるこのプログラムは、将来の民主的な社会の担い手となり、平和な社会を構築する人材を育てます。

大きな問題に対して、はじめから一つの「正解」などありません。
個人が解決できる問題にも限りがあります。
ピースフルスクールのプログラムを通して、まずは小さなコミュニティから一人ひとりが自分の意見を持ち、対話を通して、コミュニティとしての合意形成を実現する経験が、やがて大きな世界において、 対立を乗り越え、多くの人と協力して問題を解決できる原動力になるはずです。

ピースフルスクールプログラムを子ども達に届けるためには、大人の実践者・ロールモデルの存在が不可欠です。ぜひ、私たちの活動にご参加ください。

代表理事 熊平美香